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主催事業情報 2024/5/31 2024年5月18日開催「小中高校生のための公開リハーサル」の質問にお答えします！

小中高校生しょうちゅうこうこうせいのための公開リハーサル（5月18日）に来きてださり、ありがとうございました。

みなさんからの質問しつもんにお答えします！

【指揮者しきしゃについて】
・指揮者のもつ曲きょくのイメージはどのように伝つたえるのですか？（6才さい）
　→公演こうえんの前まえには、お客きゃくさんを迎むかえる準備じゅんびとして、必かならずリハーサルを行おこないます。リハーサルは、指揮者と演奏者えんそうしゃ同士どうしが考かんがえ方かたを合あわせたりする上うえでもとても重要じゅうようです。指揮棒しきぼうを振ふりながら、演奏えんそうをして音楽おんがくのイメージを伝つたえることが大事だいじですが、音楽を止とめて、言葉ことばで伝つたえたり、時ときにはイメージを、風景ふうけい、季節きせつ、色いろに例たとえて説明せつめいしたりすることもあります。

　【オーケストラについて】

・チューニングはなぜ「ラ」の音おとなんですか？（11才）

→ ラの音おとを中心ちゅうしんにすると、弦楽器げんがっきの弦げんの基本的きほんてきなチューニングをするのに大変便利たいへんべんりなので、基本きほんはラの音でやります。

・どうしてとばしとばしで演奏えんそうしているのですか？（12才）

→公演こうえんの本番ほんばんは、とても集中力しゅうちゅうりょくと体力たいりょくも必要ひつようであり、本番ほんばんのためにエネルギーを充電じゅうでんしておくことも必要ひつようなので、音おとを出ださなくてもわかっているところは、演奏えんそうしないことも多おおいです。リハーサルでは、確認かくにんしたい重要じゅうような部分ぶぶんだけ音を出すことがよくあります。

・本番の衣裳いしょうはどのように決きまるのですか？（50代だい）

→本来ほんらいの演奏家えんそうかの衣裳は西欧せいおうのフォーマル（正装せいそう）が基本きほんです。特とくに男性だんせいは、午前ごぜんはモーニング、夕方ゆうがたまではタキシード、夜よるは燕尾服えんびふくというのが正式せいしきですが、現代げんだいでは、演奏会えんそうかいの内容ないよう、演奏曲目えんそうきょくもくなど、またソリスト（独奏者どくそうしゃ）や、演出えんしゅつで衣裳を変かえることもあります。タキシードの略式りゃくしきで、ブラックスーツに銀ぎんのネクタイという準礼服じゅんれいふくは、軽かるく演奏もしやすいので、神奈川かながわフィルは、このスタイルで、ネクタイは、楽団がくだんキャラクターのブルーダルのオリジナルネクタイというスタイルも多おおいです。

【音楽おんがくについて】

・音楽の力はなぜすごいのですか？（7才）
→難むずかしい質問しつもんですね！！見みることや、味あじを感かんじることと同おなじように、「聴きく」ということは、人間にんげんの大切たいせつな体からだの機能きのうの一ひとつです。音楽というのは、様々さまざまな音がある中なかでも、考かんがえ抜ぬいて丁寧ていねいに作つくり上あげた「気持きもちの良よい音」ということになります。この音楽の中なかでも、自然しぜんの木き、皮かわ、毛けなどを使つかった楽器がっきを集あつめて演奏するオーケストラは、人間にんげんが生活せいかつをする一番近いちばんちかくにある音を作つくることができるので、「自然しぜんな音（アコースティック）」になります。良い音で考かんがえられた音楽を聴きき続つづけると、体からだの中なかで、やる気きが出たり、ゆっくり休やすめたり、生いきるための大切たいせつなエネルギーに変化へんかしていくので、音楽の力ちからはすごい！と言いわれます。

【楽器がっきについて】
・なぜ木きが音を響ひびかせやすいのですか?（中学生ちゅうがくせい）
→木にも様々さまざまな種類しゅるいがありますが、楽器がっきには、桐きりなどの柔やわらかい木から、松まつ、さくら、そして樫かし、黒檀こくたんなどの硬かた<い木まで、その楽器がっきに適てきした音おとを目指めざして選えらばれます。たとえば、木管楽器もっかんがっきは息いきを吐はいて振動しんどうを作つくり、空洞くうどうの筒つつの中なかに振動しんどうを響ひびかせて良よい音を作つくりますが、自然しぜんな良よい響ひびきになるのは木が一番適いちばんてきしています。また弦げんと動物どうぶつの毛けを擦すり合あわせて音を出だす弦楽器げんがっきも、木を選えらぶことで、優やさしく響ひびく楽器がっきが出来上できあがります。木で作つくられた楽器がっきは響ひびきが柔やわらかで、木の種類しゅるいや年代ねんだいによって響ひびきのバリエーションや豊ゆたかさにつながることが木製楽器もくせいがっきの魅力みりょくを引ひき立たたせていると思おもいます。

【その他た】
・何なんのコンサートが音楽堂おんがくどうに合あいますか？（17才）
→音楽堂では、楽器がっきごとの音色ねいろや、歌うたやセリフの言葉ことばも鮮明せんめいに聞きこえてきます。音の出だしや言葉ことばが聞きき取とりやすいのですが、決けっして硬かたく尖とがった音には聞こえないのは、ホール全面ぜんめんを良質りょうしつな木材もくざいで覆おおい、70年ねんの歳月さいげつをかけて熟成じゅくせいしているから、木が音を反射はんしゃし吸収きゅうしゅうもするバランスが最高さいこうの音響おんきょうを作つくり出すのです。歌うた、合唱がっしょうなど言葉ことばがある音楽、繊細せんさいな音の重かさなりを重要じゅうようとするバロック音楽、また繊細せんさいな音色ねいろを聴きき分わけることが価値かちを生うむ現代音楽げんだいおんがくなども、音楽堂に合あっていると思おもいます。

【音楽堂について】
・音楽堂でも人ひとがたくさん入はいると音は変かわりますか？（22才）
→音楽堂のような音響おんきょうを大切たいせつにする場所ばしょでは、人がたくさん入ることで、確たしかに音は変かわります。人間にんげんの体からだは水分すいぶんを含ふくみ、柔やわらかいので、音を吸収きゅうしゅうする性質せいしつがあります。したがって、満席まんせきの時ときには音が幾分いくぶん柔らかく響ひびき、空席くうせきがある時には音がやや硬かたく聞きこえることがあります。しかし、設計せっけいや内装ないそうに工夫くふうを凝こらした音楽堂では、その違ちがいを最小限さいしょうげんにするように調整ちょうせいされていますので、満席まんせきでも空席くうせきがあっても、音楽の素晴すばらしさを存分ぞんぶんに楽たのしむことができます。