音楽堂ヴィルトゥオーゾ・シリーズ19

ナタリー・シュトゥッツマン コントラルト・リサイタル
Nathalie Stutzmann Contralto Recital

特別編成の室内楽伴奏による「シューベルト 歌曲プログラム」-イングヴァル・カルコフ編-

  • 日時 2017/5/13(土) 15:00 開演 (14:30 開場)
  • 会場 ホール
  • KAme
    先行
    2017/1/7(土) 予定枚数終了
  • 一般発売 2017/1/14(土) 予定枚数終了
  • お問い
    合わせ
    神奈川県立音楽堂業務課 045-263-2567(9:00~17:00 月曜休館)

【こちらの公演は終了いたしました。】

 


シューベルトの珠玉の歌曲群を、特別編成の室内楽伴奏で聴く
 村田 千尋(東京音楽大学教授・音楽学)

 

 コンサートとCD録音を中心に、世界中で活躍しているナタリー・シュトゥッツマンが今回のリサイタルで採り上げるのは、彼女のお気に入りというシューベルトのリート18曲。実は、これらはいずれもシューベルトの生前に出版された作品番号付きの歌曲であり、シューベルトにとって自信作であったばかりではなく、彼の友人達にも人気の高かった曲である(最晩年の遺作を集めた《白鳥の歌》からの3曲と、《万霊節の日のための連禱》は生前出版ではないが、いずれもシューベルトの没後3年を経ずに出版されているので、生前出版作品に準ずると考えてよいだろう)。このような珠玉の歌曲群がシュトゥッツマンの深く柔らかな声によって、どのように歌われるのか楽しみなところだ。

 今回のリサイタルで注目されるのは、18曲中14曲の伴奏が弦楽四重奏、あるいはピアノ五重奏に編曲され(I.カルコフ編)、さらに2曲の室内楽曲が間に挟まれているということだろう。「シューベルトの歌曲を編曲するなど」と目くじらを立てる必要はない。19世紀の始めにあっても、楽曲の演奏形態は場面に応じて比較的自由であり、シューベルトの周辺では歌曲をギター伴奏や他の編成でも演奏していたらしいし、彼自身が歌曲の旋律から幾つもの室内楽曲を生み出しているではないか。シュトゥッツマンも弦の響きに合う作品を選んだとしている。ピアノの音色が弦楽の響きに変えられることによって、また新たな音の世界が開かれることを期待しよう。

 

※出演者、曲目はやむを得ず変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

 


◆神奈川芸術プレスVol.135 4-5月号に記事が掲載されています。
http://www.artspress.jp/posts/2102710?categoryIds=93467

ナタリー・シュトゥッツマン(コントラルト) インゲル・ゼーデルグレン(ピアノ) 四方恭子(1st ヴァイオリン) 瀧村依里(2nd ヴァイオリン) 鈴木学(ヴィオラ) 大友肇(チェロ)(シューベルト/イングヴァル・カルコフ編) シルヴィアに D891 あこがれ D879 セレナーデ(『白鳥の歌』D957 第4曲) ガニュメデス D544 漁夫の娘 (『白鳥の歌』D957 第10曲) 君こそわが憩い D776 ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 D898 より 第3楽章:スケルツォ(器楽のみ) 憩いない愛 D138 音楽に寄す D547 若い尼僧 D828 * * * 愛の便り(『白鳥の歌』D957 第1曲) さすらい人 D489 リュートに寄せて D905 万霊節の日のための連禱 D343 笑いと涙 D777 弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 D804 『ロザムンデ』より 第2楽章:アンダンテ(器楽のみ) タルタロスから来た群れ D583 死とおとめ D531 春に D882 ミューズの子 D764■ナタリー・シュトゥッツマン(コントラルト)Nathalie Stutzmann, contralto 現代を代表する音楽家のひとりナタリー・シュトゥッツマンは、世界的なコントラルト歌手であると共に、指揮者としても新たなキャリアを築き上げている。独唱者としてサイモン・ラトル、小澤征爾、マリス・ヤンソンス、クリストフ・エッシェンバッハなどの世界的指揮者、ベルリン・フィル、ボストン響、パリ管、ロンドン響など世界の主要オーケストラと共演。 リサイタルも世界各地で開催。スウェーデン出身の優れたピアニスト、インゲル・ゼーデルグレンと共演。2人のコラボレーションは比類ない豊かな魅力にあふれたものであり、CDは数々の受賞に輝き、最高の賛辞を得ている。音楽界にデビュー直後から始まっていたシュトゥッツマンのレコーディング数は多く、今やCDは75枚を超える。1991年にRCAでの初CD以来、フィリップス、EMI、ドイツグラモフォン、カリオペなどからリリースしている。 マーラー没後100年記念の2011年には、サイモン・ラトルに招かれ、ベルリン、ロンドン、アムステルダムで交響曲第3番を、9月にはベルリンで第8番を共演した。さらに、マリス・ヤンソンスとは、ミュンヘンで、バイエルン放送響の記念演奏会で第3番を歌った。 指揮者としては、フィンランドの伝説的指導者フィオナ・パヌラ教授と小澤征爾、サイモン・ラトルに学び、2009年にはオルフェオ55(Orfeo55)という室内オーケストラをフランスのメッツに創設。古楽器と現代楽器の両方を操り、バロックから古典派、ロマン派、現代に至るまでの幅広いレパートリーを披露している。また、客演も多く、次の2シーズンには、古典、ロマン派を中心に、リヨン国立管、ヴァレンシア響、スウェーデン室内管、サンパウロ管などを指揮することになっている。 ■インゲル・ゼーデルグレン(ピアノ) Inger Södergren, piano スウェーデン生まれ。ストックホルム王立音楽院から奨学金を得て、フランスのナディア・ブーランジェとイヴォンヌ・レフェブルのもとで更なる研鑽を積む。その後、国際舞台へと活躍の場を広げ、桁外れの天分と個性がきわだつ演奏家としての地位を確立している。 シャンゼリゼ劇場のピアノシリーズ“エトワール”やサル・ガヴォーの“グラン・コンサート”シリーズほか、世界の一流コンサートホールやシリーズで演奏。また、シャトレ座の音楽祭、ラ・ロック・ダンテロンなど、音楽祭にも数多く登場する。 1994年よりシュトゥッツマンとの共演で世界各地に招かれている。CDも数多く、シューマンの歌曲集(RCA)では日本のレコードアカデミー賞を受賞。 ■四方恭子 Kyoko Shikata(第1ヴァイオリン) 神戸生まれ。東京芸術大学在学中に、第47回NHK毎日音楽コンクール入選。ドイツ国立フライブルク音楽大学に留学し、ヴォルフガング・マルシュナー氏に師事。1982年シュポア国際ヴァイオリンコンクール第1位。1990年から2003年までケルン放送交響楽団第1コンサートミストレスとして活躍。ヨーロッパや国内のオーケストラとソリストとして共演。「アフィニス夏の音楽祭」では音楽監督を務めている。2005年より兵庫芸術文化センター管弦楽団コンサートマスター、2009年9月より東京都交響楽団ソロ・コンサートマスター。2009年11月兵庫県文化賞を受賞。現在、京都市立芸術大学教授。 ■瀧村依里(第2ヴァイオリン) Eri Takimura, 2nd violin 東京藝術大学音楽学部附属高等学校を経て同大学を首席卒業、同大学院修了。ロームミュージックファンデーションの助成を得てウィーン国立音楽大学大学院修了。村田隆子、木田雅子、ジェラール・プーレ、玉井菜採、岡山潔、ヨハネス・マイスル、ドーラ・シュヴァルツベルクらに師事。2005年第3回東京音楽コンクール第1位、08年第77回日本音楽コンクール第1位ほか受賞多数。(一財)地域創造公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。平成25年度神戸市文化奨励賞受賞、平成26年度坂井時忠音楽賞受賞。これまでに関西フィル、仙台フィル、東京響、東京フィル、新日本フィル、日本フィルと共演。現在、読売日本交響楽団第2ヴァイオリン首席奏者。 ■鈴木学(ヴィオラ) Manabu Suzuki, viola 桐朋学園大学卒業後、DAAD・ドイツ文化交流会奨学金を得てハンブルク国立音楽大学に留学。1993年、リンツ・ブルックナー管弦楽団に首席ヴィオラ奏者として入団。04年に帰国、現在、東京都交響楽団ソロ首席奏者。 ルツェルン音楽祭はじめ数々の音楽祭にソリスト、室内楽奏者として招かれる。室内楽ではロストロポーヴィチ、クスマウル、グラーフ、チュマチェンコらと共演。ソリストとしてはブロッホの《ヴィオラ組曲》(コンチェルト版)やエロードの《ヴィオラ協奏曲》を日本初演するなど、ヴィオラ作品を日本に紹介する活動も積極的に行う。また、各地でマスタークラスを行うほか、桐朋学園オーケストラアカデミー等にて後進の指導にも精力的にあたる。 ■大友肇(チェロ) Hajime Otomo, cello 1994年に桐朋学園大学在学中に結成された、日本では数少ない常設の弦楽四重奏団「クァルテット・エクセルシオ」のメンバー。00年難関の第5回パオロ・ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール最高位、同時にサルバトーレ・シャリーノ特別賞受賞。09年第19回新日鉄音楽賞「フレッシュアーティスト賞」、14年ホテルオークラ音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞受賞。 クァルテット・エクセルシオとして、「クロノイ・プロトイ」の公演で第9回佐治敬三賞受賞。16年、サントリーホール チェンバーミュージックガーデンにおいて、ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏を日本人団体として初めて行なった。各地で意欲的にシリーズ演奏会、全曲演奏会に取り組む。

チケット

当日券
当日券は、14時から販売いたします。
全席指定 一般6,000円、学生(24歳以下)3,000円
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2017/1/7(土) ~2017/1/14(土)

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一般:2017/1/14(土)

チケット料金
全席指定 一般6,000円、学生(24歳以下)3,000円 *シルバー(65歳以上)5,500円は、取扱い枚数を終了いたしました。 チケットかながわ 0570-015-415(10時~18時) *このほか、ぴあ(Pコード:316-576)/0570-02-9999(24時間・音声自動応答)、イープラスでも発売中。 *シルバー、学生券は、チケットかながわでのみの取扱いです。枚数に限りがあります。 *未就学児の入場は、ご遠慮願います。(託児有) -------------------------------------------------------------------------------------------- ◆セット券の販売は終了いたしました◆ 神奈川県立音楽堂では、一般発売に先駆けて、2つのセット券を発売します。 【1】ヴィルトゥオーゾ・シリーズ(室内楽)セット券 http://www.kanagawa-ongakudo.com/detail?id=34771&hash=1739ce2df38ca14a27b2d878267439c1 ●ナタリー・シュトゥッツマン コントラルト・リサイタル(声楽) 2017年5月13日(土)15時 ●ハーゲン・クァルテット(弦楽四重奏団) 2017年7月2日(日)14時 ●アンサンブル・ウィーン=ベルリン(木管五重奏団) 2017年9月29日(金)19時 料金 15,300円(一般券を個別に購入するよりお買い得です。) 【2】モンテヴェルディ・セット券 http://www.kanagawa-ongakudo.com/detail?id=34778&hash=c53fdeb4367f55e43161bf45eedee613 ●「聖母マリアの夕べの祈り」 リナルド・アレッサンドリーニ指揮コンチェルト・イタリアーノ 2017年6月3日(土)16時 ●歌劇「ポッペアの戴冠」(演奏会形式) 鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン 2017年11月25日(土)16時 料金 15,300円(一般券を個別に購入するよりお買い得です。) (両セット券ともに) *販売期間 2016年12月10日(土)10時~12月25日(日) *限定100セット(売切れ次第終了)。 *1回のお申込につき2セットまでに限らせていただきます。 <チケットかながわ>インターネットおよび電話、窓口にて取扱います。
主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]

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