ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル
Yuja Wang Piano Recital
圧倒的なテクニックとスピード感、瑞々しい感性から生まれる新鮮な解釈で世界を魅了するスーパー・ピアニストが再び登場。日々進化するユジャのプログラムは当日発表!?
- 日時 2016/9/4(日) 14:00 開演 (13:30 開場)
- 会場 ホール
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KAme
先行 2016/4/16(土) 予定枚数終了 - 一般発売 2016/4/23(土) 予定枚数終了
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お問い
合わせ 神奈川県立音楽堂業務課 045-263-2567(9:00~17:00 月曜休館)
当日の演奏曲目は、こちらをご覧ください。
チケットは完売いたしました。当日券の販売はございません。
ユジャ・ワンを信じよう
青澤隆明(音楽評論)
時代が新しいスターを求めている。たとえば、かのユジャ・ワンを。しかし、ぼくらはただ、本気の音楽を好きに聴いていたいだけだ。
ユジャ・ワンは、目覚ましい技巧と颯爽とした疾走で、そうした多くの期待を叶えてきた。技術というのは表現と一体でなければ説得力をもたない。もっといえば、心技体がひとつになって燃焼する地点から、彼女は舞台での飛翔を遂げていく。
あれはもう、3年半も前のことになるのか。この奥ゆかしい木のホールに鮮烈な初登場となった2013年の春、ユジャ・ワンはスクリャービンとラフマニノフのソナタを弾いた。ラヴェルの「ラ・ヴァルス」とリーバーマンの「ガーゴイル」がその間に明滅した。
技術的に巧緻なだけでなく、自分の感情に素直で、しかもとても知性的なピアノだった。それから、アンコールが5曲も重ねて、多彩に弾き継がれていった。新しい時代のヴィルトゥオーゾの面目躍如たる、鮮やかな輝きを放って。それは、最新の意匠を纏っているという以前に、黄金の巨匠時代のピアノ芸術の情熱をいまに呼び覚ますような献身だった。
そのユジャ・ワンが、音楽堂に帰ってくる。前もって発表されたプログラムでは、ショパンの対照的な2つの傑作ソナタ、そしてスクリャービンの諸作とバラキレフがみっしりと重厚に詰め込まれているが、おそらくこれは変わりそうだ。少なくともいくつかの曲は。
当日の気分で、というと、いかにも身勝手に聞こえるかも知れないが、このときこの場所でいちばん弾きたい曲、自分が弾くべき作品を精確に見極めることほど、舞台に立つ演奏家として誠実な態度はないとも言える。ずいぶん前に固めた約束を守るよりも、その場所で立ち上がる瞬時の直観とパッションに身を捧げる――それはべつの意味での律義さであり、正直さの表れでもある。
華麗なパフォーマンスの芯に、厳しくストイックな意志を抱いていることは、ユジャ・ワンのピアノのしたたかさと真率さを聴けば、すぐに知れる。だからこそ、聴き手としてもこの秋、音楽堂に立つときの彼女と、ここにしかない一期一会の演奏に、心をひらいていきたい。
ユジャを信じよう。いろいろの期待がもし裏切られることがあるにしても、それはきっと気持ちの良い、鮮やかな宙返りであるはずだから。
チケット
当日券 |
完売のため、当日券の販売はございません。
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チケット発売日 |
KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2016/4/16(土) ~2016/4/23(土) かながわメンバーズ入会はこちら一般:2016/4/23(土) |
チケット料金 |
【完売】
全席指定 一般:7,000円 シルバー(65歳以上):6,500円 学生(24歳以下)4,000円
☆一般発売:4月23日(土)10:00から チケットかながわ ぴあ、イープラスにて発売します。
☆かながわメンバーズ(KAme) 先行発売:4月16日(土)10:00~(webのみ受付)
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主催 | 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団] |
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