音楽堂建築見学会vol.8

自由な視点で音楽堂の歴史と建築の魅力を再発見 ミニコンサート付き♪

戦後モダニズム建築の祖、前川國男の名建築として知られ、「東洋一の音響」と賞せられた神奈川県立音楽堂の魅力を、「建築」という切り口で再発見する企画です。

今回は、建築史家でDOCOMOMOJapanの代表の松隈洋さんが、世界的に活躍する建築家・青木淳さん、坂倉準三の名建築である神奈川県立近代美術館の館長を務める水沢勉さんを迎え、「1950年代建築の輝き」をテーマに語り合います。
1950年代、戦後のモダニズム建築家たちの意欲的な構想が、当時の大工たちの卓越した木造建築技術と各種職人たち渾身の手技によって、みごとに実現され、多くの名建築が生まれました。それらは、新たな時代への「希望」を発信しているようにも思えます。
音楽堂もその1950年代の代表的な建築のひとつですが、他にも、「神奈川県立近代美術館（坂倉準三／1951年）「日土小学校」（松村正恒／1956年）、香川県庁舎（丹下健三1958年）など、日本の近現代建築史上忘れることのできない名作が現存しています。
戦後70年の今だからこそ、これらの建築について知り、その価値を再発見したいと思います。
そして、大好評の「音響体感ミニ・コンサート」では、藤原真理さんの演奏する豊かなチェロの響きをご体感ください。バッハをはじめとする名曲を名手の演奏で間近にできるまたとないチャンスです。今回はどんな「音響実験」が飛び出すか、お楽しみに！

この機会に皆様のご来館をお待ちしております！

青木 淳（建築家） 松隈 洋（建築史家・京都工芸繊維大学教授） 水沢 勉（神奈川県立近代美術館館長） 藤原 真理（チェロ） 倉戸テル（ピアノ） ほか♪ ホール見学 開場後の45分間限定で、コース内（ホワイエ・バックステージ・舞台等予定）を自由に見学できます。 ポイントごとに音楽堂にまつわる蘊蓄（うんちく）を掲示いたしますので、どうぞお楽しみください。 ♪レクチャー＆トーク 「1950年代建築の輝き」～時代を超えて現代へ～ 青木 淳（建築家）　松隈 洋（建築史家）　水沢 勉（神奈川県立近代美術館 館長）　ほか　 ♪ ミニ・コンサート　 出演　藤原 真理（チェロ）　倉戸テル（ピアノ） 曲目　G.カサド　「親愛の言葉」　 　　　　J.S.バッハ　「無伴奏チェロ組曲 第1番」 より　前奏曲 BWV.1007 　　　　J.S.バッハ　「主よ、人の望みの喜びよ」 BWV.147 　　　　ファリャ　「6つのスペイン民謡」より　ホタ■ 青木 淳　Jun AOKI 1956年横浜生まれ。82年東京大学大学院修了。83-90年磯崎新アトリエに勤務後、91年青木淳建築計画事務所設立。個人住宅、公共建築から商業建築まで多方面で活躍。2004年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。代表作に、「馬見原橋」「S」「潟博物館」「ルイ・ヴィトン表参道」「青森県立美術館」「杉並区大宮前体育館」「三次市民ホールきりり ■ 松隈 洋　Hiroshi MATSUKUMA 1980年京都大学工学部建築学科卒業後、前川國男建築設計事務所に入所。2008年より京都工芸繊維大学教授。博士（工学）。専門は近代建築史、建築設計論。05年～06年「生誕100年・前川國男建築展」実行委員会事務局長。DOCOMOMO Japan代表。主な著書に、『残すべき建築』、編著に『前川國男―現代との対話』、ほか共著多数。展覧会キュレーターとして、数多くの建築展の企画にも携わる。 ■ 水沢 勉　Tsutomu　MIZUSAWA 1952年、横浜市生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了後、神奈川県立近代美術館学芸員、2011年より館長。横浜トリエンナーレ2008「タイムクレヴァス」総合ディレクター。専門は、ドイツ語圏の世紀末美術から近現代美術、日本の近現代美術とその国外との交流史など。著作に『この終わりのときにも　世紀末美術と現代』、共著に『美術館は生まれ変わる』など多数。多くの展覧会を手がける。 ■ 藤原 真理　Mari FUJIWARA 日本を代表するチェリストの一人。斎藤秀雄、フルニエ、ロストロポーヴィチ各氏に師事。71年第40回日本音楽コンクール・チェロ部門第1位および大賞を受賞。78年第6回チャイコフスキー国際コンクール第2位。CDは、最新盤J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲の新録音＜J.S. Bach 6 Suites a Violoncello solo senza Basso＞（ナクソス・ジャパン）ほか多数。 藤原真理オフィシャルサイト http://www.mari-fujiwara.com/